ニュージーランド運輸局(NZTA)が、運転免許制度をめぐる贈収賄・汚職・不正の疑いについて広範な調査を進めていることが、RNZの情報公開請求で明らかになった。調査は普通車・大型車の実技試験で「通常では考えられない」合格傾向が見つかったことが発端で、これまでに試験官(DTO)23人が停職や職務停止となり、約650人の運転者が試験の再受験を求められている。
NZTAの土地交通担当ディレクター、マイク・ハーグリーブス氏によると、局は昨年、一部試験官の合格率などが「想定される基準から外れている」ことを把握し、同年10月に調査を開始した。内部には不正対策の専従チームが設けられ、海外免許の切り替え審査や講習提供業者の点検も対象に含まれる。リスク評価では、試験時間が極端に短いケースや、予約時刻の1時間以上前に「試験完了」と記録されている例などが着目されたという。
先行するケースとして、オークランドのVTNZハイブルック支店では贈賄の疑いが指摘され、試験官5人が解雇され、同支店での実技試験が終了した。この5人が担当した631人のうち497人が安全確認のための路上試験を受け直したが、合格率は59.8%と全国平均の83.4%を大きく下回り、局は「安全上のリスクが高い状態を示している」とみる。6月30日からは「オペレーション・ケア」と名付けられた次の段階に移行しており、当面はオークランドと大型免許を中心に試験枠の逼迫が続く見通し。NZTAは試験官へのボディーカメラ導入も検討している。
