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少年刑務所の農業教育

ニュージーランドのこども省、Oranga Tamarikiが運営する少年刑務所に保護されている3人の少年が、農場で酪農を学んでいる。

学習の一環として、彼らはフェンスの直し方、オートバイの乗り方、搾乳などを学ぶ。このうちの1人の少年、ジェイムス(仮名)は、「刑務所の中にいるのは辛いこと。しかし、ここにいると自由な気分になれる」と感想を述べている。ジェイムスは、食料品店を強盗し、車を盗難した罪で少年院に保護されている。家を追い出された彼が車を盗んだのは、その中で眠るためだったという。しかしそれは過去のものとなった。ジェイムスは将来農場を買いたいと思っている。農場で働いていた父親を思い出すからだ。農場で研修を受けるために、ジェイムスたちは塀の中で品行方正に過ごし、学ぶ意欲を証明しなければならなかった。今、彼らは、屋外で家畜にエサをやり、フェンスを作り、子羊の尾切りや牛の搾乳などを行っている。これによりNCEA(ニュージーランドの教育単位)最高29単位まで取得できる。

彼らは常に農業コーチから厳しく監視されている。コーチのリチャード・テ・ウェラ氏は、「少年たちが、有益なスキルを身に着けてゆくのを見守ることができ、教え甲斐がある」と満足している。