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ブロガー マーティンゆう

マーティンゆう

それぞれの動物の魅力に深く触れられることがファーム暮らしの醍醐味です。

酪農業大国ニュージーランドには職業としてのファーマーのほかに、主な収入源を別に持ちながら馬や羊といったファームアニマルたちとの生活を満喫するホビー・ファーマーと呼ばれる人々がいます。南島ワナカ郊外に「テオテオファーム」を開いたマーティンゆうさんもその一人。大人気ブログ『羊の国のラブラドール絵日記シニア!!』の管理人であるゆうさんに、ファーム暮らしの魅力を伺いました。

自然豊かなワナカで念願のファーム暮らしを実現

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 サザンアルプスの山々と湖に囲まれた南島の美しい町ワナカ。人気ブログ『羊の国のラブラドール絵日記シニア!!』の管理人マーティンゆうさんは、ワナカの郊外にある「ライフスタイル・ブロック」と呼ばれる土地に家を建て、「テオテオファーム」という小さな牧場を開いて暮らしています。

 ライフスタイル・ブロックの住人たちは、ゆうさんと同じホビー・ファーマー。自身のライフスタイルとしてファーム生活を楽しむ人々です。2001年、ワナカに惹かれてニュージーランドに移住したゆうさんは、その数年後オークランドへ引っ越しましたが、2012年、再び何かに導かれるかのようにワナカへ戻ってきました。ワナカへ居を移したその大きな理由のひとつが「ホビー・ファーマーになること」だったそうです。

「ニュージーランドに来るまでは銀行で忙しく働いていて、東京に3年、シンガポールに7年ほど住んでいました。そんな時、旅行で訪れたワナカに一目惚れ。ずっと都会で暮らしていたから、ワナカの広い空間と大自然が非常に新鮮だったんです」

 また、ゆうさんはニュージーランドで夢だった「犬との暮らし」を実現したかったそう。早速ワナカでラブラドールの女の子クロエを迎え、その約2年後、オークランドでラブラドールの男の子エビスが家族に加わりました。犬の飼い主としては初心者だったゆうさんは、犬に関する情報を日本語でも集めたいという思いもあってブログを開設。2頭のラブラドールとの毎日をイラストで綴ったブログがたちまち人気となり、2006年と2009年にそれぞれ書籍化もされました。現在も同ブログを続けるほか、ファームの動物たちが主役の『羊の国のテオテオファーム』という別ブログも手がけています。

「テオテオファームを作ってまず迎えたのはクネクネピッグ。ニュージーランドの豚ですが、昔からこのクネクネピッグが好きで、飼ってみたいと思っていたんです。実はクネクネピッグと暮らすためにワナカに越してきたといっても過言ではないくらい。ペネロペと名付けたクネクネピッグの後、子羊2頭をもらい受け、それからさらに羊が増え、アヒルが加わり、里親サイトで出合ったラブとコリーのミックス犬チェイスがやってきて、最近ではネコの親子のテオとアーネストが家族となって、犬2頭、ネコ2匹、羊5頭、豚1頭、アヒル5羽と暮らしています」

それぞれ異なる魅力を持つファームアニマルたち

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 テオテオ(マオリ語で小さいという意味)ファームという名前の通り、規模の小さいファームとはいえ、実際に開くとなるといろいろ大変なこともありそう──そんな質問をするとゆうさんは「事前にある程度、雑誌や本を読んでファーミングの勉強をしていたので、特にびっくりしたり大変と感じることはなかった」と話します。ゆうさんは以前よりニュージーランド経済のバックボーンを支える羊のファーミングに興味があり、羊毛・羊肉の流通やファームで飼育される羊の一生について調べていたそうです。

「羊の素晴らしい点は、何といってもあのモコモコのウール。ウールを生やしているなんて、言葉は悪いけどすごく人間にとって便利な動物ですよね。そうして人間の役に立ってくれているお返しに、限られた頭数ですけど一生大切にかわいがってあげたいなと思ったんです。実際に飼ってみると羊は意外と怖いもの知らずで、好奇心が旺盛だとわかりました。それに人懐っこくてとてもかわいいです」

 そして長い間恋い焦がれていたクネクネピッグは、知能の高さがいちばんの魅力だといいます。

「丸っこい外見がかわいいことはもちろん、頭がとてもいいんです。知能が高くてしつけをすれば反応が返ってくるし、犬並みにコミュニケーションが取れるので面白い。テオテオファームはファームのパドックと犬やネコたちがいるエリアをフェンスで分けているのですが、もう少し様子を見ていずれはペネロペを犬とネコと同じ場所で飼いたいと思っています」

 また、飼育予定にはなかったアヒルにも、飼うようになってからハマったと話します。

「アヒルは近所の方々から持ち込まれたもので、当初は飼う予定ではなかったのですが、興味深い動物ですっかりハマってしまいました。庭に出ると後ろをついてきてかわいいし、気の強いところが大好き。何か気に入らないことがあると、絶対負けるのに犬にもネコにも飛びかかっていくんですよ。それであっさり犬に踏まれてバタバタしながらも諦めずに向かっていくあの気性はすごい。犬よりもよっぽど用心棒になるんじゃないかと思います。アヒルだけではなく鳥類は全般的に気が強いらしくて、体の大きさに比例してそれが増すんですって。だからアヒルよりもガチョウのほうがずっと気が強いらしく、将来はガチョウも飼ってみたいと考えています」

動物たちがおもてなしをするB&Bを作りたい

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 ファームで暮らすゆうさんの毎日は自然のリズムと調和しています。朝は日が昇ると同時に起きて、まずは動物たちに餌をあげ、飲み水を交換します。ひと通りの作業が終わると自分の食事をして、ブログを書いたりイラストの仕事をし、その合間にファームの点検や動物たちの世話をしているそうです。

「約1年前にクロエが亡くなったのですが、初めて生涯を共に過ごした我が子だったので、彼女との生活で動物を迎える時の責任を学びました。動物をペットとして迎え入れたら看取るまでキチンと世話をすることの大切さと楽しさを教えてもらったような気がします。それ以前も“ペットを一生面倒見る”ということの意味は、頭ではわかっていたけど、体験してみてその重みを実感しました。それぞれの動物たちが幸せに暮らせるよう、これからも楽しくお世話したいと思います」

 テオテオファームをオープンしてから約2年が経ち、ホビー・ファーマーとしての経験値も積んできたゆうさん。近所の人々たちとも頻繁に行き来して交流や情報交換をするなどファームライフを存分に満喫しているようです。

「今後はできれば自宅を増築してB&Bを開きたいと計画しています。それからガチョウも飼ってみたいし、ラマにも興味があります」

 さらなる夢の実現に向けて前進するゆうさん。ファームの楽しい暮らしが感じられるブログを通して、これからもニュージーランドの魅力を日本の読者に広く伝えてくれそうです。

マーティンゆう

まーてぃん・ゆう●山口県出身。

東京で約3年、シンガポールで約7年、それぞれ銀行員として働いた後、旅行で訪れたワナカに惹かれ、2001年、ニュージーランドに移住。ラブラドールの女の子クロエ、男の子エビスを家族に迎えて始めたブログ『羊の国のラブラドール絵日記』が大人気となり、2006年に学習研究社より書籍化される。2009年にも第2弾『羊の国のラブラドール生活白書』を上梓。

ワナカ暮らしの後、約10年間オークランドで生活し、2012年に再びワナカへ引っ越し。2013年、ワナカ郊外に土地を購入し、長年の夢だったファームをオープン。現在、犬2頭、ネコ2匹、羊5頭、豚1頭、アヒル5羽と田舎暮らしを満喫中。

羊の国のラブラドール絵日記シニア!!
chloebisu.com
テオテオファーム
teoteofarm.com