11月7日の総選挙を前に、屋外広告をめぐる攻防が激しくなっている。問題となっているのは、緑の党のクロエ・スワルブリック共同党首、マラマ・デイビッドソン共同党首、労働党のクリス・ヒプキンス党首の顔写真の横に「BACKING THE GANGS(ギャングを支援)」と書かれた看板広告だ。緑の党は、広告が党になりすましていると主張し、広告基準庁(ASA)に苦情を申し立てた。
スワルブリック氏はこの広告を「まったく新しい低水準」と非難し、クリストファー・ラクソン首相に対し、民主主義を貶める「卑劣な行為」を非難するよう求めた。報道によれば、広告を制作したのはタックスペイヤーズ・ユニオンのジョーダン・ウィリアムズ代表が所有する「ザ・キャンペーン・カンパニー」で、広告はセンシブル・センテンシング・トラスト名義で出されている。同トラストの広報担当ルイーズ・パーソンズ氏は「アストロターフ(草の根を装った組織的運動)」との指摘を否定する一方、ウィリアムズ氏の会社が関与したことは認め、労働党主導の連立政権への警告が目的だと説明した。タックスペイヤーズ・ユニオンの広報担当者は、最新の広告は同団体が作ったものではないとしている。
看板を扱う屋外広告大手JCドゥコーは、懸念が寄せられたことを受けて審査のため広告を一時停止したとRNZに述べた。一方、労働党の広報担当者は「この広告は悪質で事実に反する」としつつも、苦情を申し立てる可能性は低いと話しており、緑の党ほど強い対応は取らない姿勢だ。
この問題の前には、ギャングとの写真撮影をめぐる「やられたらやり返す」式の応酬も起きており、ギャング対策は今回の選挙戦の主要な争点の一つとなっている。投開票まで約10日、期日前投票も進むなか、各党のメッセージ戦略に注目が集まっている。
