ニュージーランドの留学や移住、起業、旅行、就職など総合情報サイト

ロトルア湖に「フォーエバー・ケミカル」流入 空港の消防訓練跡地から地下水経由、責任の所在で対応停滞

観光地として知られるロトルア湖に、分解されにくい化学物質群「フォーエバー・ケミカル」(PFAS、有機フッ素化合物)が流入していることが明らかになった。調査の結果、ロトルア空港の敷地内にあったかつての消防訓練エリアから、地下水を経由して湖にPFASが流れ込んでいることが判明した。同空港は2000年代にPFASを含む消火用泡消火剤の使用を取りやめていたが、汚染は長期間にわたり地中や地下水に残留していたとみられる。

2025年末から2026年4月にかけて詳細な調査が行われ、その結果が8月18日に開かれたロトルア・テ・アラワ湖戦略グループの会合で示された。PFASは発がん性や肝機能障害、不妊など健康への悪影響との関連が指摘される化学物質で、空港周辺の汚染レベルは直ちに健康被害をもたらす水準ではないとされるものの、湖全体への影響の全容はまだ分かっていない。

会合ではどの機関も追加調査を主導すると表明していないことに苛立ちの声が上がった。テ・アラワ・レイクス・トラストの代表ニッキ・ダグラス氏は「湖のその部分から食べ物(カイ)を採らないよう警告すべきレベルの高さだ」と危機感を示し、緊急の検査実施を要請。空港側のニコル・ブリューワーCEOは「世界最先端の浄化策を検討している」としつつ、空港の敷地外での監視や評価は主導しない考えを示した。地域評議会のインフラ担当者は評議会が広域の評価を主導すべきだとの考えを示しており、戦略グループは提言を承認し、9月11日までに進捗を報告するようスタッフに指示した。責任の所在を巡る調整が続く中、湖の安全性を巡る住民の不安は当面解消されそうにない。