ウェリントンでは、カーシェアリングの利用者が33,000人と倍増し、今も増え続けている。
ニュージーランドは、OECD諸国でもクルマの所有率が非常に高い国の一つ。しかしクルマの利用率はわずか5パーセントに留まる。
ウェリントンに住むステファニー・クーツさんは、カーシェアリングのサービスで必要なことはすべてできると認識したため、持っていたクルマを売った。
「通勤にクルマを使うことはありませんし、スーパーマーケットは家の近くにあるので買い物にも必要ありません。ですからクルマはいつも家の前の通りにあって、文字通りクモの巣が張っていました」
ウェリントンでは、MevoとCityHopの2社が約200台を一般利用者に提供している。
ウェリントン・シティ・カウンセルもカーシェアの利用を積極的に推奨している。
「交通移送は、炭素排出の最大の原因です。シティの脱炭素化を進めるにあたり、移動手段の選択肢を広げることに着目しました。カーシェアリングは、重要な解決手段の一つです」と、シティ・カウンセルの開発長リアン・ホドゲッツ氏は語る。
料金は会社によって異なるが、CityHopのトヨタ ヤリス NZ$12ドル/時、Mevoのテスラ モデル3 NZ$30ドル/時となっている。
クライストチャーチとオークランドで、電気自動車のシェアリングサービスを提供するZilch社の共同創設者、カースティン・コルソン氏は、「クルマを所有することがどのくらいの価格になるのか、再考すべき」と語る。
「ニュージーランド人は自家用車を手放し、移動にはカーシェアを利用するという考えに移行する段階にあると思います」とコルソン氏。