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海面上昇でニュージーランドはどうなる

ニュージーランドの国土は長く、その回りをぐるりと海に囲まれている。国内どこに住んでいても、ほとんどの人は1時間もかければ海にたどり着いてしまうだろう。

そんな島国ニュージーランドにとって、地球温暖化による海面の上昇はどんな意味があるだろう?長い目で見れば、新型コロナウィルスが些細な禍に思えるくらい深刻な問題であるとは、多くの人は思っていない。海面レベルは21世紀終わりまでに、50センチは上昇すると科学者は予想している。これは最善のシナリオで、実際は3メートルとも予測されている。これに従えば、ニュージーランドの美しい海岸沿いに建てられた何万戸という住宅は、人が住める状態ではなくなる。少なくとも約7万軒の物件が2100年までには住居不可能な不動産になってしまうのだ。このうち4万4000軒は住宅で、10万人以上の人が暮らしている。これらの家々は現在の住宅市場では最上級の価値を持ち、多くは銀行での担保にもなっているが、ゆくゆくは売却不可能な無用の長物となる日がやってくる。 その時経済はどう変わるのか?また家を失う10万人はどこへ住めばいいのか?

しかしながら現在もビーチサイドの住宅や別荘の価値は上がり続けている。まるで上昇を続ける海面のように。

今年の4月5月、ニュージーランド全国ロックダウンに伴いGDPは12.2%落ち込んだが、農業、林業、漁業はわずかに2.2パーセント減に抑えられている。タラナキのダミエン・ロパーさんは420頭の乳牛を飼育するタラナキの農牧家だが、パンデミックが彼のビジネスに及ぼした影響は小さいという。「牛乳は毎日収集されていたし、電気関連でトラブルが起こっても優先的に修理される。ロックダウン中もほぼ通常通り仕事ができた」Yummy Apples社のマネージャー、ポール・ペインターさんは、農業がこの国の成長を促進する希望の星だと考えている。ただし収穫期が近づくにつれ、今年は海外からの労働力に頼れないことを憂慮している。

ホークスベイでは、約1万1,000件の求人が出ると予測されている。