1ニュースの気象担当ダニエル・コルベット氏が、まもなく始まる南西太平洋のサイクロンシーズンの見通しを解説した。シーズンは例年11月1日から4月30日までで、公式予報は平均からやや多めの活動となっており、域内で7〜11個のサイクロンが発生し、うち4個は強度カテゴリー3以上の強いものになる見込みだ。ニュージーランドへの影響は平年並みで、0〜1回程度とされている。
背景にあるのは、まだピークに達していない強いエルニーニョ現象だ。赤道太平洋東部の海面水温は平年を大きく上回り、NZ周辺の海も温暖な状態が続いている。エルニーニョでは貿易風や東側の高気圧帯が弱まり、雲や嵐の活動が日付変更線のすぐ東側へ移るため、同海域がサイクロン発生の好適地になる。逆に西側のオーストラリア北部やインドネシアは乾燥して安定し、風のシア(風向・風速の変化)も強まる。
NZにとっては、南西太平洋収束帯がタヒチ方向へ東に移ることで、北東沖の海域のリスクがわずかに高まる一方、西側でシアが強まることでリスクが下がる可能性もある。ラニーニャだった2025〜26年のシーズンはサイクロンこそ少なかったが、2026年1月にはマウントマウンガヌイやベイ・オブ・プレンティなど北島北部で土砂崩れや洪水を起こした熱帯低気圧があった。2015〜16年のエルニーニョ期には西側が静かだった一方、フィジーをカテゴリー5のサイクロン「ウィンストン」が襲った。
通常、NZから500キロ圏内には1〜2個の勢力の弱まったサイクロンが近づくという。コルベット氏は、発生域がバヌアツよりフィジー寄りになる可能性はあるものの、暖かい海と突発的な熱帯低気圧は危険であり、NZが安全だと決めつけるべきではないと注意を呼びかけている。
