サウスランド・ゴア近郊で建設が進められてきた「カイウェラ・ダウンズ風力発電所」が正式に開業した。南島最大の風力発電施設で、9万6000世帯分の電力を賄える発電能力を持つ。運営はマーキュリー社で、2段階に分けて整備され、総事業費は6億ドル余りに上った。
第2期工事(4億8600万ドル)は、マーキュリーがティワイポイントのアルミ精錬所への電力供給を支える契約を結んだことを受け、2024年に着工が認められた。風車36基が加わって合計46基となり、年間発電量は146ギガワット時から675ギガワット時へと大きく増えた。1世帯あたり年7000キロワット時の使用を前提にすると、2万1000世帯分から9万6000世帯分に拡大した計算になる。
マーキュリーのスチュー・ハミルトン最高経営責任者(CEO)は「ニュージーランドには、手ごろで信頼でき、強靱なエネルギーシステムが必要だ。それを実現する最善の道は、再生可能エネルギーの発電設備を大規模に造り続けることだ」と述べた。同社によると、第2期工事は工期・予算を守って完成し、地域経済に約1億ドルの効果をもたらしたという。
ただ、この「南島最大」の座は長くは続かない見通しだ。コンタクト・エナジーは東サウスランドで55基の「スロープダウン風力発電所」の認可を得ており、マーキュリー自身もオタゴのマヒネランギ風力発電所を5億600万ドルかけて拡張し、40基を増設する計画を進めている。マーキュリーはノースランドのカイワイカウェ風力発電所やタウポ近郊のンガ・タマリキ地熱発電所の増強も進めており、これら3事業は2026年末までに本格稼働し、合わせて約10億ドルの投資で約16万世帯分の電力を新たに生み出すとしている。
