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帰国できなかった年金受給者の年金問題

ロザリン・ドブソンさんが、別れたパートナーとの共同ビジネスの後始末をするために2011年6月インドネシアへ発った時は、その後ニュージーランドの国境閉鎖政策により、帰国が著しく困難になるとは予想だにしていなかった。

出国してから8か月もの間、ドブソンさんは隔離施設の部屋を確保するためにあらゆる手を尽くしたが、最終的に帰国できたのは2022年3月であった。

ニュージーランドでは、年金受給者が26週間以上海外に滞在すると年金は支給差し止めとなり、30週以上の場合は6か月遡って支給された金額を返金しなくてはならない。

ドブソンさんのケースはこれに該当し、彼女は社会開発省に対し訴訟を起こしていた。

この度3度目で最後の上告で、彼女は勝訴し、6ケ月の年金返済はなくなった。

彼女はラジオのインタビューに対して、「外国にいて、唯一の収入である年金をカットされどんなに心細かったか。そしてNZ$10,860ドルを請求され、支払う術は見当もつきません。不安を通り越して腹が立ってたまりませんでした」と憤懣やるかたない気持ちを吐露した。

7,000人以上の年金受給者が、2020年4月から2022年2月にかけて出国し、帰国が叶わず年金を停止された。ただしこの全員がコロナ禍で国外滞在を余儀なくされたかどうかは明確にされていない。