現在49歳になるEDさんは、生後18か月から18歳になるまで、36か所のフォスターホームで育ってきた。
ロイヤル・コミッションの質問に応じ、フォスターペアレンツから受けた凄まじい虐待の経験を彼女は語った。
「部屋がきたない、ベッドを濡らした、などの理由をつけては、濡れたシーツを顔に押し付けられました。何日も食事をぬかれ、次は無理やり食べさせられ、苦しくて吐いてしまうと、吐いたものも食べさせられました」
中でも酷かったあるフォスターマザーについて、「殴ったり、蹴ったり、打ったり、考えられるあらゆる暴力を受けました。彼女はそれを楽しんでいたんです」と回顧する。
68歳のスティーブン・ショウさんは、1955年から72年までフォスターケアを受け、肉体的にも性的にも虐待されていた。
「ある時私は、腕を後ろにして一日中部屋の隅に立っているという罰を受けました。朝食と昼食、それにベッドで寝るとき以外は、そこから動くことを許されませんでした。それが22日間続きました」
彼はその家族が、自分がいなければテレビを買えなかったと話しているのを聞いて、その家から飛び出したが、行方不明になった彼を探すものはだれもいなかったという。
2人は、虐待を無視したソーシャルワーカー、暴力を振るったフォスターペアレンツからの謝罪、そして社会保健省からの文書による謝罪なしに、心の傷が癒えることはないと思っている。
そして、ソーシャルワーカーは、フォースターペアレンツと離して子供たち一人ひとりと話さない限り、本当のことは分からないと確信している。