ワイカトのグレイハウンドは、レースを引退すると、キャロリン・ヘンリーさんの管理する一時保護施設にやってくる。しかし昨今の物価高の影響もあり、引き取り手のいない犬が増えている。
「このハンサムな男の子は、ネイトです。彼はネコとも仲良くなれる珍しいコなんですよ」とヘンリーさんは、保護する一頭を紹介する。
この施設にこんなにたくさんの犬がいたことはない、と彼女は語る。
「コロナ禍の影響もあるし、生活費の値上がりのせいもあるでしょう。家族とペットを養ってゆくのは容易ではありません」
Grayhounds As Pets (GAP)は、引退したグレイハウンドを一般家庭にペットとして受け渡す団体。コーディネーターのドーン・グローバーさんは、犬を迎えてくれる家族が減っていると語る。
またこの3か月間で一旦迎えられたが、「状況が変わった」という理由で戻された犬が17頭もあるとのこと。その中でも6頭は、2年以上もその家で飼われていたという。
犬のトレーナーであるルイス・ニコルスさんは、「犬を飼う前に、かかるコストをよく考慮する必要があります。獣医にかかるお金、保険、しつけの訓練、餌代など。ただ、犬に高価なおもちゃは不要です。使わなくなった古いふきんなどを振り回して遊んでやれば、それは何より素晴らしいおもちゃになるのですから」と語る。
GAPは今月オークランドのタカニニで、ペット養子縁組会を催す予定。