ウェリントン近郊にあるタラルア山脈で、トランパー(登山者)とその犬が深夜~未明にかけて、極寒状態の中で救助されました。ロイヤル・ニュージーランド空軍(RNZAF)のヘリコプターが、低く垂れ込める雲と険しい地形を縫うようにして、エアリフトで救出を遂げました 。
当初、陸路での救助が検討されましたが、再度グラハムさんが無線でSOSを送信し、午前2時に通報。その後、午前4時にRNZAFのNH90ヘリがオハケア基地を出発し、30分後に現場に到着。まず犬を、次にグラハムさんをエアリフトで救出しました 。
グラハムさんはヘリ内でホットチョコレートと温かいお菓子を手渡され、足に軽度の低体温症の症状が見られましたが、地上での医療措置後、無事帰宅。犬のウィニーも無事で、その後元気に遊び回っています 。
NH90の飛行隊長(Andrew Stewart)は、パーソナル・ロケーター・ビーコン(PLB)の携行が迅速な救助につながったと評価。救助に関わったメディック(Sam Wardhaugh)は適切な装備で犬にも配慮し、グラハムさんは関係者に深い感謝を示しています
命を脅かす極寒の中での救助劇でしたが、迅速かつ的確な対応によってトランパーと犬が無事に救出されました。グラハムさんは今後も山を楽しむ意向とのことで、再チャレンジに向けて地域のトラック整備にも協力したいとコメントしています 。