
医療 Medical Service
病気やけがをした時はただでさえ不安になりがちなのに、日本と異なる医療システムや保険制度、また言葉の違いなどにより、さらに心細く感じるもの。普段からこの国の医療制度を知って、健康的で安心できるニュージーランド生活を送りたい。
GP General Practitioner
ニュージーランドでの病気やけがの診療は基本的に、GPと呼ばれる一般開業医で行われる。GPでは1人の医者が内科、外科、小児科、産婦人科など全般にわたった診察をするが、1つのメディカルセンター内に数人の医者が勤務しているところもある。診察後、医者から処方せんをもらい、街なかの薬局(Chemist、Pharmacy)で薬を調合してもらう。
GPの診療時間は一般的に、平日は9時〜17時、土曜は午前中のみの診療または休診、日曜および祝祭日は休診しているところがほとんどだ。しかし大きな都市では時間外診療(After Hour Surgery)といって24時間診療を行っているメディカルセンターもある。
診察代は診察時間内なら通常40ドル前後、時間外や週末などは5〜10ドル割り増しされる。子供は5歳までは診察代が無料で、6〜17歳までが約20ドルになる。
GPはホームドクターと呼ばれるように、自分や家族の健康管理を担う重要な役割を果たすため、慎重に選びたい。最寄りのGPは電話帳『ホワイトページ(White Page)』の医療ページ(Medical)欄で見つけたり、近所の人に尋ねたりして探すことができる。またいざという時のために、直接各GPに電話して、診療時間や休診日、また予約の状況なども確認しておきたい。予約をしないで行くと、長時間待たされることが多い。
専門医 Medical Specialist
GPで「専門医による診断が必要」と判断されたら、紹介状を用意してもらい、指定の病院や医者による専門的な診療を受ける。さらに手術設備や看護体制が整った治療が必要な場合は総合病院が紹介される。ニュージーランドの総合病院には公立と私立があり、前者での治療費や入院費は国民また永住権保持者には基本的に無料となっている。しかし公立病院で働く医師や看護婦の数が患者数に対して少ないことから、予約待ちの状態であることが多く、緊急を要する治療の場合は、私立病院を利用することになる。私立病院での治療費や入院費は患者が支払わなねばならず、そのため民間の医療保険に加入するニュージーランド人は少なくない。
保険が一部適用されないものに、歯科医での治療がある。症状はもちろん治療方法、通院期間、義歯など歯科技工物の素材により、治療費はかなりの差がある。しかし各歯科医で見積もりを依頼することができるので、予算に合わせた治療を受けることが可能。ニュージーランドの歯科技術の水準は高く、また丁寧に治療してくれるので安心だ。
ニュージーランド国内の公立・私立病院の連絡先
http://www.everybody.co.nz/hospitals/hosp_index.html
ニュージーランド国内の歯科病院・歯科医の連絡先
http://www.dentalcouncil.org.nz
日本語医療紹介サービス
日本人オペレーターによる病院の手配や予約を行うサービス機関で、現地の病院や医者と提携しており、各病気やけがなどに対応した病院を紹介してくれる。病院への付き添いや、医療通訳の派遣などを行っているところもあるため、英語が得意でない人には大変心強い。海外旅行保険に加入していれば、キャッシュレスで診察や通訳サービスを受けられることが多い。主な日本語医療紹介サービスを行っている会社は以下の通り。
East Wind Medicare
Ph:0800-528-825
http://www.eastwind.co.nz
※サービスを行っている地域 オークランド、ネイピア、メスベン(冬季のみ)、クライストチャーチ、クィーンズタウン
JMI New Zealand
Ph:0800-111-001
※サービスを行っている地域 クィーンズタウン
YS Communication Service
Ph:03-331-7356(クライストチャーチ)、 0800-101-234(ワナカ、冬期のみ)
※サービスを行っている地域 クライストチャーチ、ワナカ
ニュージーランド政府では、医療機関を多く利用する人や低所得者を対象とした医療費の援助サービスを提供している。対象者は原則として、国民または永住権保持者に限られる。また政府機関の1つ、ACC(Accident Compensation Corporation)により、国内で起きた事故に伴う治療費の一部や補償金を負担する制度がある。これは居住者、非居住者にかかわらず、誰にでも適用される。
コミュニティ・サービス・カード Community Services Card
この国の社会福祉や雇用をサポートするワーク・アンド・インカム・ニュージーランド(Work and Income New Zealand)により中低所得者に与えられるカードで、このカードを提示すると診察代のうち大人15ドル、子供(6歳以上)20ドルを国が援助してくれる。例えば、診察代が大人35ドルの場合、自己負担は20ドルになる。診察代のほか、薬の処方せん料なども割引になる。
コミュニティ・サービス・カードの問い合わせ先
ワーク・アンド・インカム・ニュージーランド
Ph:0800-999-999
http://www.winz.govt.nz
またヘルス・ファンディング・オーソリティー(Health Funding Authority)と呼ばれる国民の健康に関するサービスを提供する政府機関の一環である、ヘルス・パック(Health Pac)にも、コミュニティ・サービス・カード同様、治療費の一部を負担するシステムがある。過去12カ月以内に12回以上通院すると取得可能なハイ・ユーズ・ヘルス・カード(High Use Health Card)や、同じく過去12カ月に20回以上の処方せんを受けると取得が可能なプリスクリプション・サブシディ・カード(Prescription Subsidy Card)などがそれに当たり、いずれも処方せん料が割引になるシステムだ。
ハイ・ユーズ・ヘルス・カード、プリスクリプション・サブシディ・カードの問い合わせ
ヘルス・パック
Ph:0800-352-464
ニュージーランドでは5才以下の子供は国籍に関係なく、無料で予防接種を受けることができる。また、インフルエンザの予防接種は、高齢者や高血圧、心臓病、糖尿病患者などは無料で受けることができる。詳しくは最寄りのGPに問い合わせを。
ニュージーランドでは、基本的に風邪薬、鎮痛剤、解熱剤、胃腸薬などの薬以外は医者の処方せんがなければ購入することができない。これらの薬は薬局(Chemist、Pharmacy)で買うことができ、医者の処方せん薬もここで入手することができるが、すべての店に処方せんを扱うコーナーがあるわけでないので確認が必要。通常、店の奥にプリスクリプション(Prescription)と呼ばれるカウンターがあり、処方せんを提出して薬を処方してもらう。処方してもらった薬には、患者の名前、薬の飲み方や量、有効期限、保存方法などが書かれた説明書が添えられている。薬局の営業時間は9時〜17時、ただし都市部では深夜または24時間開いているところもある。なお、風邪薬などの一般的な薬ならスーパーマーケットでも買うことができる。 ニュージーランドの医療に関する「Everybody」のウェブサイト(http://www.everybody.co.nz/otc/)では、病気やけがの症状から適する市販薬を紹介するページがあり、パッケージの写真付きであるため、実際に購入する際に選びやすい。
日焼け Sunburn
ニュージーランドの紫外線はオゾンホールの影響があり、とても強い。皮膚ガン発生率も他国に比べると非常に高く、特に春から夏にかけては紫外線対策が必要だ。政府も「Slip、Slop、Slap(長そで シャツを着て、帽子をかぶり、日焼け止めを塗る)」をスローガンに、日焼けへの注意を呼びかけている。日焼け止めローションやクリームは薬局、スーパーマーケットなどでさまざまな種類が用意されている。
害虫 Harmful Insect
ニュージーランドで一番悩まされる害虫がサンドフライ(Sandfly)。ビーチや河原、森などに生息しており、これに刺されると痛がゆさが1週間ほど続く。アレルギー体質の人などは刺された部分が硬くはれたり、熱が出たりするので十分な注意が必要。ブッシュウォークやトランピングなどに行く場合には、虫よけなどを事前に塗っておくこと。なお、サンドフライなどの虫刺されの薬は、ニュージーランドやオーストラリア製の薬の方が、日本のものより効き、代表的なものに、虫よけ剤の「Bushman」、刺された後の塗り薬の「Stop Itch Plus」があり、これらは薬局、スーパーマーケットなどで購入できる。(サンドフライ対策に関するウェブサイト日本語はhttp://homepage2.nifty.com/treknz/sandfly.html)
また夏には家の中にアリが入ってきたり、庭に蚊が発生することも。これらの虫よけ薬も、薬局やスーパーマーケットで販売しており、ニュージーランド産の香取線香も入手できる。
アレルギー Allergy
アレルギーの一種、花粉症はニュージーランドではヘイ・フィーバー(Hay Fever)と呼ばれている。薬局に行けば、処方せんなしでも花粉症を抑える薬が手に入る。薬の種類は、錠剤、目薬、鼻からの吸引タイプなど各種そろっており、GPに行けば花粉症を押さえる予防接種をすることも可能だ。
花粉症以外に、アトピーやダニなどのアレルギーがあり、中でもぜんそくはほかの国に比べて患者数が多い。これらのアレルギーはまず最初にGPで診てもらい、専門医が必要なら紹介してもらえる。ボランティア機関、アレジー・ニュージーランド(Allergy New Zealand)のウェブサイト(http://www.allergy.org.nz)では、ニュージーランド各地のアレルギー専門家の連絡先や、アレルギーの防ぎ方、薬など、アレルギーに関するさまざまな情報が得られる。
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