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ニュージーランドの生活情報

いまが旬!NZ不動産事情 第2回

オークションのからくり

昨今ニュージーランドの不動産売買で主流となっているのが、「オークション」と呼ばれる方法です。品物にはそれぞれ価格を設定し、売るというのが常識。店やシーズンによっては、その定価をもとに「セール」と題して割引が行われたりします。さて、不動産の世界ではどうなのでしょうか?
(Quarter 2004年秋号より)

オークション当日までの流れ

 最近、物件の販売価格が明記されておらず、「Auction(競売)」あるいは「By Negotiation(交渉によって)」とのみ書かれている不動産広告をよく見かけます。これらの物件にはどうやって価格が付けられるのか、「交渉」とはいってもどの程度まで可能なのか――そんな疑問を持っている人も多いことでしょう。

 不動産オークションとは、美術品などの競売とまさに同様のもので、大まかには以下のような流れになっています。まず売主が不動産エージェントに依頼し、4週間のマーケティング作業を実施します。具体的には、オークションを開催する日を最初に決定し、その間に新聞・雑誌での広告宣伝や、週末を中心としたオープンホームの開催などを精力的に行います。世間に対していかに販売物件のアピールができるかが、ここでの決め手になります。そして、市の物件評価額を基本とし、マーケット動向(オープンホームに訪れた人の数や興味の度合い)を探りながら、売主はオークションの数日前に「希望販売価格」をいったん設定します。そしてオークション当日、その最低ラインを超えられるかどうかで売却の成否が決まります。

憧れの物件を競り落とすコツは?

 なぜ今、オークションでの売買が主流なのでしょうか。「不動産価格は世間によって決められる」といわれます。特に現在のように家屋や土地の価値が高騰し、安定していない状況では、市場に適した価格が設定しにくいのは事実です。また、この方法をとることによって売買に携わる両者にとって、計画的な行動がとりやすいというメリットもあります。

 では、買主の希望購入価格が売主の希望販売価格に達しなかった場合はどうなるのでしょうか。一般には、両者間で再度話し合うことが可能です。売主が再度提示した価格を買主が承諾できるかどうか。できない場合、値段交渉の代わりに買主が売主に対して、家屋の改装や破損部分の修理、あるいは電化製品などの備品を要求する場合もあります。それでも両者の折り合いがつかない場合は契約不成立となり、売主は価格を設定し直して再度マーケットに出すことになります。

 オークション参加のコツは、最初から競りに参加せず、他者の動向をうかがいながら、いよいよ決定しそうという段階で名乗りを上げること。その人の予算にもよりますが、「競り落とせそうだ」と確信した最後の最後に突然ライバルが現れたら、誰でも動揺を隠せないもの。さらに上の価格をオファーするべきか、とっさのことで気持ちの整理がつかず迷っている間に、時間切れになって競りに勝つというケースも多いのです。

 最後に、最初から価格が設定されて販売している物件については、割引の可能性は少なく、何もかもが値段交渉可というわけではないことを心に留めておいてください。また、値下げされた物件には課題がある、という可能性もあります。ほかの物件とも比較しながら、自身の目でその対象物件をよく見極め、セールスコンサルタントの声にも十分耳を傾けることが大切です。

一色良子(いっしき・よしこ)

長年にわたる旅行業界での経験を生かし、長期滞在者へのトータル・ライフサポートを行うOCI社を設立。また、国内最大手の不動産会社「Harcourts」に所属、不動産セールスコンサルタントとしても活躍中。

この記事は「Quarter 2004年秋号(Issue 16)」に掲載されたものです。記載されているデータ・情報は全て掲載時のものとなっております。予めご了承ください。

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