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いまが旬!NZ不動産事情 第1回
NZで家を買う・売る
日本人にとって、家は一生のもの。家長が代々それを受け継いでいく、という習慣がいまだに残っているほどです。一方ニュージーランドでは、家は家族の形態や生活環境、状況の変化に伴って売買を繰り返していくもの、という概念が根強くあります。ニュージーランドの不動産事情について紹介していく新シリーズ、まずはこの国の不動産売買の概要について、お話していきましょう。
(Quarter 2004年夏号より)
ニュージーランドで家を買いたい――夢の実現に向けての第一歩となるのが「マーケット・リサーチ」です。不動産関連雑誌や新聞広告のほか、最近ではウェブサイト上での情報提供も充実しています。いくつか魅力的な物件を見つけたら、週末を中心に各地で開かれる「オープンホーム」を訪ね歩きましょう。住みたい地域や家の種類、予算などを決めて見学に出掛けます。さらに同じような条件の物件を探して、別の地区のオープンホームを訪れれば、周囲の環境や建物のグレード、交通の便などを総合して比較できます。地域や家のスタイルなど、何か一つにこだわってリサーチを続けるより、ちょっと視野を変えてみることで別のアイデアがわき、希望にかなった物件が見つかるという予想もしなかった好結果が生まれることもあります。
家の売却を考えている人も、まずは現在の相場価格を研究したり、オープンホームを回って家をより魅力的に見せるアイデアを得たりすることが重要です。いくら地の利がよく、値段も手頃な物件でも、家の中に物が氾濫し、掃除もおろそかな状態を目の当たりにすれば、購買欲が減退することは間違いありません。
家の売買においてもう一つ重要なのが、信頼できる不動産セールスコンサルタントを見つけること。広告費は原則として売却希望者、すなわち売主(オーナー)の負担となります。費用をかけずに売却したい売主もたくさんいます。つまり、広告が出ている物件はほんの一部、コンサルタントはそれ以外の物件情報を多数持っているというわけです。いかにより良い情報を得られるか、コンサルタント選びが物件探しの決め手にもなってくるといっても過言ではないでしょう。
ニュージーランドでの不動産売買は、日本と比較して非常にスピーディーです。1日で「SOLD OUT(売却済)」になる物件も多く、売却までにかかる期間は平均約4週間。3カ月経っても買い手が見つからない場合は、時期をずらして再度チャレンジするか、手直しして、再販売されたりします。100%気に入った物件が見つかったら、その場で契約を取り交わしましょう。「ほぼ納得しているが、もう少し考えたい」という場合でも、条件付き契約書を交わすことをお勧めします。ニュージーランドでは通常、ローン申請や家屋の調査などの目的で1〜2週間の猶予を希望し、契約書を交わすことができます。しかし、もし現金あるいは高額での購入を希望する人が出てくれば、売主側からキャンセルされてしまう場合もあります。しかし、何も行動を起こさずに購入の機会を逃すよりは、この手段を取るほうが有効的です。
ニュージーランドでは「家は一生もの」という概念はありません。大事な資産や大金を投じるのは事実ですが、たくさんの物件を見すぎてなかなか決断ができず、良い物件を逃してしまう場合もあります。ある程度納得したらそれでよしとし、実際に住んでみてもし気に入らなければ、また売ればいいといった気軽な気持ちも、家の売買には必要なのかもしれません。
一色良子(いっしき・よしこ)
長年にわたる旅行業界での経験を生かし、長期滞在者へのトータル・ライフサポートを行うOCI社を設立。また、国内最大手の不動産会社「Harcourts」に所属、不動産セールスコンサルタントとしても活躍中。
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