
New Zealand 食べもの図鑑 -Vegetable
その国ならではの食材に出合えるのも、海外を訪れる楽しみの一つ。
スーパーマーケットや各食材専門店では、日本では見たこともない、
あるいは高価で手に入れにくい食材が手ごろな値段で売られていたりする。
南北に細長い地形、汚染の少ない環境、温暖な気候、そして世界各国からの移民たちによる
食文化の融合と、4つの好条件がそろったこの国の食材に詳しくなろう。
(Quarter 2004秋号より)
Photos by New Zealand Vegetable & Potato Growers' Federation(Vegfed)
この国最大の野菜生産地といえば、今も昔も北島中央部のプケコへが有名だ。最近では、周辺のワイカト、ギズボーン、ホークスベイ地方や、南島カンタベリー地方での生産量も増えてきている。一方、生産・輸送技術の向上やスーパーマーケットの全国チェーン展開などによって、価格と品質をめぐる競争も激しくなってきた。また、各国からの移民が、この国にとっては目新しい野菜の栽培を定着させつつあり、大型青果店やアジア食料品店には、実にさまざまな種類の野菜が並んでいる。ナスやキュウリが日本のものよりずっと大きいことに驚く人も多いはず。 ここでは、日本ではあまり見掛けないものの、NZではスーパーマーケットでも売られているお馴染みの野菜たち14種をご紹介。
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| Kumara ●クマラ:サツマイモの一種 ●旬:通年 10世紀ごろ、その祖先が太平洋の島からNZへ持ち込んだとされるマオリの主食。暖かい気候を好むため、ほとんどが北島で栽培されている。現在の市場では、レッド、ゴールド、オレンジの3種類が主流だ。サツマイモより甘味は少なく、水分は多め。 |
Maori Potato ●マオリ・ポテト ●旬:12〜3月 18世紀にクック船長率いる探検隊によって持ち込まれたイモの一種。皮の色は黒や紫などさまざまで、中身は黄色または白。ビタミンCと繊維質に富む。皮は軟らかいのでむかずにゆでるのが一般的。 |
Swede ●スウィード:カブハボタン ●旬:5〜10月 17世紀のスウェーデンでカブとキャベツを掛け合わせて開発された野菜。伝統的なスコットランド料理にも使われる。カブより黄色く甘味がある。寒い気候を好むためNZでは南島ゴア産のものが有名。 |
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| Choko ●チョコ ●旬:4〜6月 中米原産。別名Chayote、Vegetable Pear、Mango Squashなど。大根のような食感で甘くマイルドな味。ビタミンCに富む。大きいものは半分に切って種を除き、詰め物をしてオーブンで焼いたり、皮をむかずにゆでたりする。 |
Silver Beet ●シルバー・ビート:フダンソウ ●旬:通年 ギリシャ時代から広く食されており、Swiss Chardなどの別名も。ほうれん草と似ているが、茎の部分にショウガを思わせる味わいを持つ。βカロチン、ビタミンC、Kが豊富。しょう油を使った炒め物にぴったり。 |
Capsicum ●キャプシカム:ピーマン ●旬:1〜4月 南米原産。Sweet Pepperの名でも知られており、オレンジ、黄、赤、緑と色バリエーションも豊富。日本でお馴染みのピーマンよりも大きく、辛味は少ない。 |
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| Courgette ●クルジェット(仏名)またはズッキーニ(伊名): ツルナシカボチャ ●旬:10〜5月 見た目はキュウリと酷似しているが、Marrow(セイヨウカボチャ)を熟す前に収穫したもの。生のままサラダにも使えるが、火を通すとなめらかな舌触りになり、炒め物、BBQ、スープなどに最適。 |
Broccoflower ●ブロッコフラワー ●旬:通年 カリフラワーとブロッコリーを掛け合わせて作られた新種の野菜で、鮮やかな黄緑色をしている。そのどちらよりも甘味が強いのが特徴。生産量はさほど多くないので値段は少し高め。 |
Taro ●タロ:タロイモ ●旬:通年 南太平洋諸国からの移民の主食として大量に輸入されている。ビタミンC、E、繊維、鉄分が豊富。ローストのほか、ゆでて皮をむき、牛乳を加えてつぶしたものをフライパンで焼くお好み焼き風もお勧め。 |
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| Parsnip ●パースニップ:アメリカボウフウ ●旬:5〜10月 ローマ時代からヨーロッパで栽培されていた人参の一種。寒い気候を好み、霜によってでんぷんが糖に変わり甘味が出る。繊維質、ビタミンE、Cに富む。ローストや炒め物、てんぷらなどに最適。 |
Butternut Squash ●バターナット・スクワッシュ:バターナッツカボチャ ●旬:1〜6月 日本にも大量輸出されているNZ産のButtercup Squash(クリカボチャ)と名前は似ているが、外見は大きく異なる。身は薄いオレンジ色で、甘味は少なく水分は多め。ローストよりスープなどに適している。 |
Globe Artichoke ●グローブ・アーティチョーク:チョウセンアザミ ●旬:10〜12月 食用となるのは花のつぼみ部分。大昔から南欧で栽培されてきた。肝臓病に効く、シナリンと呼ばれる珍しい有機酸を含んでいる。変色を防ぐにはレモン汁をかけて20分ほど加熱するとよい。 |
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| Rhubarb ●ルバーブ:セイヨウダイオウ ●旬:5〜10月 チベット原産の多年生植物で、葉には毒があるため食べられないが、茎の部分は杏のような酸味がある。加熱するととろみが出てピンク色になり、ルバーブジャムは多くのキーウィにとって「おふくろの味」。 |
Beetroot ●ビートルート:ビート ●旬:11〜4月 南欧原産。元来は葉を食用としていたが、NZでは根だけを食べるのが一般的。濃い赤の色素を持ち、ビタミン豊富。生なら千切りにしてサラダなどに、ゆでるなら色素が抜けないよう皮をむかずに調理するのがコツ。 |

©Grower (Vegfed)
栽培者たちが協力して品質向上を目指し続ける
クマラ栽培の名産地、北島ワイロア地方ダーガヴィルにあるクマラ出荷協同組合Delta Produceの研究開発マネジャー、アンドレさんは、クマラ栽培を「いま一番の趣味」と公言。「子どものころから植物を育てるのが大好きで、近所の庭の手入れまで楽しんでやっていたんですよ」と話す。マッセイ大学で園芸学の学位を取得した後、1994年には父の故郷オランダに渡り、グリーンアスパラガス栽培の導入や、トマトやキュウリ、レタスの栽培研究に携わった。そして現在、生まれ故郷でクマラ産業発展のために情熱を注いでいる。「ここ数年は、出荷するときの加工方法を改良して、クマラの鮮度をできるだけ長く保てるよう研究を続けています。栽培者たちが協力して質の高い野菜を作り続ける限り、スーパーマーケットの巨大チェーンにも負けずにやっていくことができると信じています」
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