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自然が豊かなニュージーランドらしい
ナチュラル・ライフを提案しています
リンガリンガソープ オーナー 矢野 あずささん

●氏名:やの・あずさ/1971年5月3日、熊本県生まれ/AB型
●趣味:ゴルフ、落語、クラシック音楽鑑賞、コーラス
●座右の銘:まあ、いいか
●ビジネスの歩み
アロマテラピーとの運命的な出合い
マウント・イーデンにある手作りコスメとアロマテラピーの専門店「リンガリンガソープ」(ショップ名はナチュラル・スキンケア・カンパニー)に入ると、肩の力がスッと抜ける。店内に漂うほのかなアロマの香り、心地よく流れるクラシック音楽、そして穏やかな笑顔で迎えてくれるスタッフ──そんなナチュラルで居心地のいい雰囲気が、訪れた人をリラックスさせてくれるのだ。
オーナーの矢野あずささんは、手作りコスメとアロマテラピーの研究家であり、ニュージーランド・フラワーエッセンス(フラワーレメディ)のプラクティショナー。「自然体」という形容詞がぴったり似合う明るく気さくな女性だ。「私は底抜けの楽天家で、“まあ、いいか”を信条に、気楽に生きています。リンガリンガソープも大きな目標を掲げて計画的に進めたわけではなく、好きなことをやってみよう、くらいの軽い気持ちで始めました」。
矢野さんが初めてアロマテラピーと出合ったのは、高校生の頃。その瞬間、「私はなぜかアロマのことを知っている」と運命的なひらめきを覚えたという。特に勉強したわけでもないのに香りや精油に関する知識が自然と頭に入っていたのだとか。以後、アロマテラピーは矢野さんの生活の一部となり、大学卒業後、仕事でストレスが溜まった時もそれにずいぶん救われたそうだ。
「日本では税理士として働き、忙殺されるような日々をおくっていました。ニュージーランドへ渡ったのは、そんな生活に一区切りをつけるため。ちょうど結婚したので、夫と一緒にワーキングホリデーでこの国に来たのです。もともとはちょっと長い新婚旅行のつもりだったのですが、なんとなく永住権を申請してみたら、取得できちゃったんですよ」。
「職場からのサポートもすぐに受けられ、IELTSの試験も受かり、するすると永住権が手に入ってしまった」と矢野さんは屈託なく笑う。そうはいっても、おそらくその影には人知れぬ努力や苦難もあっただろう。しかし、矢野さんからは、そうした道のりを苦労と感じることなく、サラリとやってのけてしまうしなやかさが感じられる。これも、彼女が実践するナチュラル・ライフの賜物なのかもしれない。
「ニュージーランドではオンとオフのバランスが取りやすいですね。余暇には愛犬を連れて公園へ散歩に出かけたり、友達とバーベキューをしたりと、楽しく過ごしています。私はのんきで都会向きじゃないから、自然が豊かなこの国と波長が合うんです。毎日を謳歌していますよ」。
スキンケアからカラーコスメまで、多彩な商品が揃っている
毎月1回開催しているワークショップはいつも大盛況
香りのいい手作り石鹸。まとめ買いするリピーターも多い
ナチュラル・ライフの素晴らしさを伝えたい
ニュージーランドに移住後、自分の時間がたっぷりと持てるようになった矢野さんは、以前から興味を抱いていた石鹸作りに挑戦。それが「リンガリンガソープ」を立ち上げるきっかけとなった。
「私は好きなことにはトコトン熱中するオタク的な性格。ニュージーランドでさまざまなハンドメイドの石鹸を発見してその魅力にはまり、その流れで手作りコスメにも夢中になり、独学で研究を重ねるようになりました」。
2001年、矢野さんはそれまで培ったアロマテラピーやコスメ作りの経験を活かし、オンラインショップ「リンガリンガソープ」をオープン。「好きなもの、本当にいいものを多くの人々に伝えたい」との想いから、自力で見つけ、納得して仕入れた自然派手作りコスメの材料やアロマテラピー関連アイテムを日本マーケットに向けて発信。日本のメディアにも取り上げられ、たちまち多くの反響を得るようになった。
「当時、手作りコスメの材料を扱っているオンラインショップがほとんどなかったこともあり、すぐに多数の注文をいただくようになりました。また、サイトにコスメのレシピをたくさん載せたこともよかったみたいです。材料を入手してもどうやって作ったらいいのか分からなかったら、意味がないですものね。私のショップはそのへんに力を入れたからなのか、お陰様で順調に業績が伸びまして。次第にスタッフも抱えるようになりました」。
しばらくは自宅で仕事をしていたが、スタッフが働きやすい環境を整えたいと、2007年、現在の場所にオフラインショップを開いた。ここでは商品の販売はもちろん、手作りコスメ教室やアロマテラピー入門講座といった日本人向けの無料ワークショップも定期的に開催している。オンラインショップだけではリアルに味わえない接客のおもしろさを実感できること、そしていろいろな人々との出会いが増えたことが、いちばんの収穫だという。
「これからも好きなこと、楽しいことを追求していこうと考えています。今後は英語でもワークショップを行いたいし、ニュージーランド・フラワーエッセンスのプラクティショナー養成コースといったナチュラル・ライフのための通信教育も展開していきたいですね」。
創業からまもなく8年を迎えるリンガリンガソープ。手作りコスメのレシピはさらに増え、フラワーエッセンス、ハーバルティーなど、良質な自然派アイテムもますます充実してきている。こうした新しいアイディアは、「こんなものがあったらいいな」と想像力を膨らませ、ワクワクしながら形にしていくのだとか。「思いついたらすぐに試してみる」という行動派の矢野さん。難しく考えすぎず、好きなことを真っ直ぐに見つめる彼女の姿勢が、ビジネス成功のキーとなっているようだ。
ニュージーランドで起業を目指す日本人へのアドバイス
マウント・イーデン駅前という便利な場所にあるオフライン店舗
ニュージーランドには小規模の企業が多いため、誰もがスモールビジネスに慣れています。ですから個人で仕事を立ち上げる際のハードルも低く、起業するのに恵まれた環境が整っていると思います。あまり気負わず、とにかく動いてみるのがいいのではないでしょうか。ただ、この国は何かと対応が遅く、例えばショップのカーペットを敷きかえるだけで何ヶ月も待たされることがザラにあります。何事も時間がかかることだけは覚えておいたほうがいいでしょう。
2008年6月 文:グルービー美子(Media 4 New Zealand Ltd.)
会社の概要
Ringa Ringa Soap(Natural Skin Care Company)
住所/Unit 1a, 40 Mt. Eden Rd., Mt. Eden, Auckland
電話:09-630-9380
営業時間:月〜金曜10:00〜17:00
定休日:土・日曜・祝日(毎月第2もしくは第3土曜日はワークショップを開催)
ウェブサイト:http://www.ringaringa.net/