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ニュージーランドでMy Business-日本人起業家に続け-

レストランを経営する上で
一番大切なのは「環境作り」です

KEN Yakitori Bar Anzac店オーナーシェフ 宮本 健市さん

宮本 健市さん

●氏名:みやもと・けんいち/1974年2月9日、東京都生まれ/B型
●趣味:仕事
●座右の銘:「捨身」(すてみ)
●ビジネスの歩み

  • 1992〜1993年 ワーキングホリデーでNZのオークランドへ
  • 1997年4月 日本の焼き鳥屋で4年間の修行を経て再渡航し、12月に知人との共同経営で KEN Yakitori Bar(K’ Rd店)をオープン
  • 2000年2月 多店舗展開を目指し、第二号Anzac店をオープン
  • 2002年6月 第三号Howick店をオープン
  • 2004年7月 多店舗展開に疑問を抱き、Howick店を売却
  • 2006年4月 K’ Rd店と経営を分離し、Anzac店のみのオーナーシェフとなる

 炭火から白煙が勢いよく立ち上る。串を回す手は休みなく動き続ける。

仕事風景宮本さんの仕事風景

 「回せば回すほど肉の脂が行き渡っておいしく焼けるんです。おかげでいつも腱鞘(けんしょう)炎、指のたこも消えなくて」と語る宮本健市さん。

 高校を卒業してすぐ、ワーキングホリデーでニュージーランドに渡った。アルバイトで貯めたお金は十分でも、英語力はほぼゼロに等しかった。

 「15年前のオークランドにはコンビニもないし、最初の一週間は三食マクドナルド(笑)。気は滅入るし、体もこわしました」

 それでも英語生活に慣れるにつれて、大自然の中で心が解放されていくのを感じたのだという。そして、ニュージーランド永住を心に決める。

 そんなある日、和食レストランでラーメンを注文したところ、何とめんが素麺(そうめん)で出てきた。当時は生めんが手に入らなかったからだ。和食レストランも数えるほど。そこで思い付いたのが、「100パーセント本物を出す和食レストラン」の開店だ。考えた結果、しょうゆ、砂糖、鶏肉という主材料を現地で調達できる焼き鳥に的を絞ることにした。

 帰国後は、焼き鳥屋で修行しながら資金作りに精を出し、4年後に再びニュージーランドの地を踏んだ。だが、レート変動の影響をもろに受け、知人をビジネスパートナーに迎えて資金を増やしても、レストランを一から開店する額には程遠い。そこで、売りに出ていた小さな中華レストランを買い、店をほぼすべて手作りで改装。開店1カ月前は、食うや食わずで体重を15キロも減らしたという。

 苦労の末、ついにオープンした店は、客足も売り上げも伸びる一方の大繁盛。全国にチェーン展開しようと意気込んでいた宮本さんだが、疑問を感じるようになったのは、第三号店を開いてからだという。

 「仕込みから焼き方まで全部にこだわらないと100パーセントのものを出せない。でも、全店にそれを求めるのは無理だと分かったんです」

 方針を変え、この4月からアンザック店1軒の経営に集中する宮本さん。現在の目標は、「お客と従業員、皆が楽しい時間を過ごせる店作り」だと語る。

 決して立ち止まらない、妥協しない――その目は、未来を見据えて強く輝いている。

ニュージーランドで起業を目指す日本人へのアドバイス

スタッフと共に宮本さんとスタッフ

 ニュージーランドは、まだまだこれから発展するビジネスチャンスのある国です。資金や資格にとらわれず、強い信念を持っていれば、きっと皆さんの夢も実現できると思います。行動してぶつかってみないことには、何も始まりません。僕はいつも「捨身」(すてみ)で立ち向かっています。

(2006年5月 文・写真:島村 知美(Japan Media Creations (NZ) Co., Ltd.

お店の情報

KEN Yakitori Bar Anzac店
住所:Anzac Ave., Auckland Central
電話:09-379-6500

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