メニュー

ニュージーランドのアクティビティ

完治さんと歩こう!

アウトドアのプロによるNZウォーキング指南2
フィリナキ森林公園

アウトドアならお任せという完治さんと一緒に誌上ウォーキングに出掛けましょう。本来泊まりがけで出掛けるのが一般的なフィリナキ森林公園。ですが、それを日帰りでおいしいところ取りをしてしまうための極意をお教えします。植物図鑑を持って、ニュージーランド独特の植物、樹木について、ちょっと勉強してみませんか。
(Quarter 2001春号より)

Text/Photo by Kanji Saito

“原始の森”の人影まばらなコースへ

火山灰台地にくり抜かれた大きな洞窟

 フィリナキ森林公園は、北島の中央部と東海岸の間にあり、ワイカレモアナを擁するテ・ウレウェラ国立公園に隣接している。

 この地区では、1930年代から材木用の伐採が続けられてきたが、1970年代後半の自然保護運動の高まりとともに、フィリナキの残された原始の森を守ろうという声が上がるようになった。エドモンド・ヒラリー卿も賛同したこの運動は、伐採業者などの反対にもめげず粘り強く展開され、ついに1984年、森林公園として保護されることになった。

 このフィリナキ森林公園の入り口は、大きく分けて2つある。1つは、ロトルアからムルパラを通り、ワイカレモアナへと向かい、途中でミンギヌイに折れ、そこから歩き始めるもの。そしてもう1つは、タウポからネイピアへと続く国道からセントラル台地を走り、公園へと至るものだ。

国立公園ではないので、犬も連れていける

 この2つのうちポピュラーなのは、ミンギヌイからのものだろう。ミンギヌイの集落で右に折れ、植林地の砂利道を森林公園の標識に従って走る。行き止まりが駐車場になっているので、ここで車を降りる。

 よく整備されたトラックが、ここからセントラル・フィリナキハットまで続いており、連休ともなるとたくさんのトランパーでにぎわう。しかし、泊まりがけで重い荷物を背負ってガシガシと歩くには良いのだが、森の木々、シダ、鳥などを見ながら、ぶらぶらと散歩するには、ちょっと道が良すぎて野趣に欠ける気がしないでもない。

 それで今回はあまり人に知られておらず、訪れる人もさほど多くないタウポ側からの入り口をご紹介しよう。山道も過剰に整備されておらず、辺りの森としっくり馴染んで、心が落ち着く散歩を堪能できる。しかもミンギヌイ側から来ると1日以上かかる場所に、わずか2時間でポンと出られる。もちろんコースはその先も延々と続いているので、時間と体力が許すなら1週間でも徘徊していられる。森の中で過ごす夜、そして朝は、いつかは体験してほしい絶対のお勧めだが、とりあえずはお手軽な日帰りで、フィリナキ川とそのほとりにある洞窟まで行ってみよう。

心を和ませてくれるこの国原産の樹木、植物

つり橋を越えてさらに歩くと、ハットまで道は続いている

 タウポとネイピアを結ぶ5号線をネイピア方面に走り、タウポから20分行ったところで、ハイレベル・ロードを左に折れ、カインガロア・フォーレスト(Kaingaroa Forest)へと進んでいく。ここは私有地なので、入るには許可が必要だが、前もってファックスで入林日時、目的、期間、車の種類、ナンバーなどを連絡しておけば、郵便で許可証を送ってくれるので便利だ(Whakarewarewa Forest Visitor Centre Ph 07-346-2082 Fax 07-347-3372)。

 この辺り一帯は、セントラル台地と呼ばれる、1,800年前に大噴火したタウポの火山灰、軽石が厚く積もった、ほぼ平らな高地だ。ムルパラの横を流れ、ファカタネ方面へと注ぐランギタイキ川もここに源を発し、蛇行しながら流れている。ちなみにラフティングで人気があるのは、この台地から流れ出し、傾斜を流れ落ちる中流部の急流だ。

 ハイレベルからローレベル、ナプケトゥルア、モトゥクリの各通りへと走る途中は、見渡すかぎりのラジアータパイン。この辺りは、南半球でも最大の植林地として知られている。それぞれの道を抜け、プラトー・ロードまで来るとそろそろ台地の端近くなってきている証拠だ。道の分岐点には、小さいながらフィリナキ森林公園の看板が出ているので、これを必ず確認すること。道はあまり良くないが、四輪駆動でなくとも普通の車で十分通れる。もちろん運転はくれぐれも慎重に。

 きれいに並んでいたラジアータパインの植林が自然林に変わったら、いよいよフィリナキ森林公園の入り口だ。

何やらおいしそうなキノコ。ただし、種類が分からないので食べられるかどうかは不明

 公園の地図の看板の脇にトラックの入り口があるが、草が茂っていることも多いので、分かりにくいかも。しかしそれもほんの数十メートルで、しっかりとしたトラックになり、それまでの明るい開けた風景からいきなり深い森へと景色が一変する。

 ここから目的地である洞窟までは、なだらかな下りとなっている。セントラル台地の端をゆっくりとフィリナキ川のほとりまで降りていくわけだ。山の頂上に向けて歩くのとはまったく逆なので、遠望を楽しむというより、自分の身近に広がる森の世界に浸り、巨木、低木、草、シダ、あるいはキノコを観賞したり、鳴き声から鳥の姿を追い求めながらのんびりと歩くのが、園内のこのコースを楽しむスタイルといえるだろう。

 そのためには、Andrew Crowe著の『Which Native Fern?』や『Which Native Tree?』といったガイドブックを持参することをお勧めする。そして、目の前にある木の葉、実、あるいは花を本と照らし合わせ、これはミロ、これはランスウッド、あっちの木はリム、と名前を知ることで、きっとニュージーランドの自然がより身近なものと感じられるはずだ。

 そうやってぶらぶらと2時間ほど歩き、下りが急になったなと思ったら、川のせせらぎが間近に聞こえ、フィリナキ川のほとりに出る。ここでつり橋を渡らず右に折れ、100メートルも川に沿っていけば、大きな洞窟が暗い口を開けて待っている。奥行きはそれほどでもないので、目が慣れたら入ってみよう。ここから駐車場までの帰路は、川沿いにぐるりと回り、尾根を登る別の道もあるが、何度も川を徒渉しながらの歩きとなるので、同じ道を戻ったほうがよいだろう。

近隣の河川でのラフティングでリフレッシュ

カイトゥナ川のラフティングは街からも近く、お手ごろ

 タウポ、ロトルア地区は、ラフティングの盛んな地域。ランギタイキ川をはじめ、カイトゥナ川、トンガリロ川などでのラフティング・トリップを、それぞれの街で幾つもの会社が催行している。

 カイトゥナ川は、ロトルアからほんの30分のところにあり、下る距離も短いので、半日もあれば、手軽にラフティングが楽しめる。何といってもこの川の目玉は、オケレ・フォールとトゥテア・フォール。7メートルほどの滝を真っ逆さまに落ちるのは、ニュージーランドでもここだけなのではないだろうか。

 ランギタイキ川へは、ロトルア、タウポのどちらからもツアーが出ている。スタートは、あくまでもトロトロとした流れだが、すぐに台地の端にかかり、後はひたすら白泡の流れを落ちるように下り続ける。

 トンガリロ川は、タウポ、あるいはトゥランギをベースにしたツアーで訪れることができ、いかにも山奥深くの源流といった大きな流れを、2時間半余りをかけて豪快に漕ぎ下るものだ。

完治のひと口メモ

トランピングをするのには地図は不可欠
登山道に至るまでや山に入ってからの道筋など、トランピングをするのに地図は欠かせない。『Topomap』シリーズとして発行されている、ニュージーランド全土の5万分の1の地図はお勧め。

斎藤 完治 Kanji Saito

1986年、フライフィッシングをするため1年の期限付きで日本を後にするが、“釣り天国”のニュージーランドでそのまま帰らぬ人となる。以降11年間、フィッシング・ガイドとして大勢の観光客を魅惑の世界に引きこみつつも、ある日、人の案内ばかりで自分の釣りができないことに我慢できなくなり、フリーライターに転向。雑誌『アウトドア』『フライロッダース』『フライフィッシャーズ』など多数に寄稿。著書に『巨大鱒に魅入られ、ニュージーランド暮らし』(つり人社)、『極楽ニュージーランドの暮らし方』(山と渓谷社)などがある。

この記事は「Quarter 2001春号(Issue 6)」に掲載されたものです。記載されているデータ・情報は全て掲載時のものとなっております。予めご了承ください。

Quarter 2001春号(Issue 6)の詳細・オンラインでの購入はこちら

Quarter © Japan Media Creations (N.Z.) Co., Ltd. All rights reserved.

関連トピックス

フィリナキ

ウォーキング


ニュージーランド総合情報/ニュージー大好き ニュージーランドの語学学校情報 ニュージーランドの留学情報 ニュージーランドに移住/永住する・就職する・起業する ニュージーランドの生活情報 ニュージーランドを旅する ニュージーランド関連トピック ニュージーランド関連ブログ集 日本のTV視聴 ニュージーランドのショッピング情報 ニュージーランドのイエローページ 海外障害保険 自動車保険 円送金 ホテル検索 日本で携帯電話レンタルサービス World Wideな友達作り