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ニュージーランドのアクティビティ

人間と自然が一体になる旅 トランピング

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これだけは知っておきたいトランピングのノウハウ

いったんトランピングに出掛けたら、自然の機嫌が良い時も、悪い時も、その懐に留まることになる。最低限知っておくべきこと、守るべきルール、快適に過ごすためのちょっとしたヒントを挙げてみることにしよう。トランピングを楽しくするのは、自分の心掛け1つなのだ。

▼下準備

情報集めとスケジュール
 トランピングはまず、情報収集から始まる。いろいろな山歩きのガイドブックを見れば、コースの概略がつかめるはずだ。自分の日程、体力、経験に適したところを選ぶようにしよう。
 行き先決定後は、もっと詳しい情報を手に入れる。トラックを管理している地元のDOC事務所に連絡すれば、トラックやハットの状況、さらには天候まで最新情報を教えてくれる(DOCのウェブサイト:www.doc.govt.nz)。トランピング中必要なだけでなく、良い思い出にもなる地図は5万分の1のものを入手しよう。これらはDOC事務所、地元スポーツ用品店、観光案内所などにある。また、大都市では、全国各地のものを取りそろえた地図専門店がある場合も多い。
 スケジュールはなるべく余裕を持たせ、天候の急変などで小屋で立ち往生してもいいように1〜2日は多めに日程を取る。時間に余裕があれば、例えばあまりにも景色が良いので、同じ場所で1日余分に過ごすなんて贅沢も可能になる。

持ち物の支度
 持ち物は「必要なもの」だけを用意しないと荷物が重くなって苦しい思いをするだけだ。ただし、どんな場合でも雨具だけは必ず持つこと。この国では1日の中に四季があるといわれ、いつ天候が悪化するか分からない。アウトドアで一番恐ろしいのはぬれて体温を奪われ、低体温症になることだ。
 服装は下着も含め、コットンは禁物(ジーンズは絶対ダメ)。一度ぬれるといつまでも乾かず、体温を奪い続けるからだ。ウールや化繊のものを、2そろい用意する。1そろいは身に付け、小屋についてからもう1そろいに着替える。夏の盛りには短パン、ちょっと涼しい時には、その下にタイツを着用する。

出発直前の注意
 出発時には、個人で行く、グループで行くに関わらず、コースや下山予定日を必ず誰かに告げていく。そうすれば、もし下山予定日を過ぎても帰らない時に捜索の手配ができる。
 また、出掛ける前には天気予報を見て、あまり良くないようだったら、きっぱりと出発をあきらめる。出掛けたとしても途中少しでも不安を感じたら、その場で歩くのを止め、引き返す。「憶病者となる勇気を持て」。これがアウトドアで事故を起こさないための鉄則だ。

▼トラック上で

歩く際の注意
 歩き始めたら、とにかく体温調節に気を配り、肌を常に乾いた、温かい状態に保つこと。暑いと思ったら、汗をかく前に脱ぐ。雨が少しでも降ったら雨具を着る。肌寒く感じたら、服を着る。

ハットでの滞在
 ハットは予約が必要なものとできないものとがある。予約ができない場合、早く着いた人からベッドを使う権利があり、満杯になるとテーブル、床、軒下に寝ることになる。そんな時には、キャンピングマットを持っていると便利だ。
 ハットの水は、そのまま飲んでも大丈夫。ただし、川の水は寄生原虫に汚染されている可能性があるので、気を付けること。飲む場合は、最低3分間沸騰させるか、市販の消毒薬、あるいはろ過フィルターを使う。

エチケット
 トラックに持ち込んだものは、すべて持ち帰ること。ごみを含め、余った食料を小屋などに置いていったりしてはいけない。ネズミの出る原因となってしまう。そして、花や植物などを採らないこと。「とるのは写真だけ、残すのは足跡だけ」が絶対の基本だ。DOCが定める「環境保護のための10の掟(Environmental Care Code)」(www.doc.govt.nz/Explore/NZ-Environmental-Care-Code.asp)を読もう。

迷った時の注意
 迷ったなと思ったら、まず落ち着いて慌てないこと。ニュージーランドには、人に危害を加える動物や蛇はおろか、毒グモすらおらず、どんなブッシュの中でも安心して夜を過ごせる。体力温存のため、じっと動かないこと。雨具などを羽織り、湿気で服がぬれないようにする。

©Kanji Saito

持参するもの

■日帰り
ランチ/水筒/スナックバー、ピーナッツ、レーズンといったお菓子/雨具/地図/コンパス/日焼け止め、虫よけ
■1泊以上※1
水筒/雨具/地図/コンパス/日焼け止め、虫よけ/寝袋/着替え1そろい/ガーデン用ゴミ袋(寝袋、着替えなどぬれると困るものはこれに入れておく)/懐中電灯/マッチ/洗面用具/トイレットペーパー/キャンピングストーブ/クッカー(鍋)/食器/サンダル(ハットに着いてから履く)/救急用具※2/食料※3

※1泊数が増えれば、それだけ食料は増えるが、その他のアイテムは基本的には変わらない
※2救急用具で持っていると便利なのは、バンドエイドの類、消毒薬、痛み止め、靴擦れによってできたマメに張るもの(セカンド・スキン)
※3献立をちゃんと考え、材料をそれに合わせて持っていく。缶詰めは重くごみにもなるので避ける。スパゲッティ、米など、軽いものを中心に。昼はスナックバーなど、調理する必要がなく、歩きながらでも食べられるものがよい。食料は少し多めに持っていくと安心

ガイドウォークと個人

 トランピングでガイドを付ける利点は幾つかある。まず、ガイドは地域に精通しているので、天候の急変などにも的確に対処でき、安全性が高まる。また、ツアーによっては、食事などがすべて含まれているので、自分で背負う装備がほとんどなくなる。雨具、シーツ、水、ランチ程度と身軽になり、辺りの景色を楽しむ余裕も出てくる。さらに、コース上で出合う動植物、伝説、エピソードなど、ただ歩いていたのでは分からない情報を説明してくれるので、トランピングがより思い出深いものとなるだろう。
 これに対し、個人で行く利点は、スケジュールやペースを自分の都合に合わせられること。気に入ったところがあれば、寄り道してもいい。そして何より、費用が安く上がることが挙げられるだろう。どちらを選ぶかは、各自の経験と予算次第だ。

この記事は「Quarter 2002夏号(Issue 7)」に掲載されたものです。記載されているデータ・情報は全て掲載時のものとなっております。予めご了承ください。

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